Clinical study of inflammatory bowel disease developing in members of the same family.

宮崎医科大学第1内科において追跡調査可能であった非特異性炎症性腸疾患(IBD)患者75例に対して,4親等以内の親族におけるIBDの家系内集積性について検討した.75例(75家系)中5例(5家系,6.7%)に家系内発生を認め,疾患例にみると潰瘍性大腸炎患者で54例中2年(3.7%),クローン病では21例中3例(14.3%)に認められた,5例の同一家系内発症例中,1親等問の発現は1例のみで残りの4例は3,4親等問の発現であった.潰瘍性大腸炎の発端者からは同疾患が発現したが,クローン病の発端者からは潰瘍性大腸炎およびクローン病のいずれも発現した.また罹患範囲について一致したものは1例のみであった.発症時平均年齢は発端者が39.8歳,発現者が31.8歳であり,発症間隔は平均3.5年であった...